クリニック・診療所のネーミング

2018/09/13

新規開業にあたって、クリニック・診療所のネーミングに悩むドクターは多いかと思います。
ここでは、実務ベースでネーミングはどうあるべきか、という観点でまとめてみました。

運勢学的な画数とか、風水といったようなことは考慮していません。
あくまで実務的な意味での良し悪しです。

ネーミングにこだわる意義

医療機関の名称は、その運営に多くの影響を与えます。

最高の名称をつけるために悩み続けるのはキリがないですが、ある程度アタマを使って、そつない名称にしておくのは、クリニックの運営上、とても重要です。

長過ぎる名称は悪

電話を取るスタッフさんは、1日に何回も医療機関の名称を名乗ります。
「はい、〇〇クリニックでございます。」

長すぎたり、言いにくい名称をつけると、スタッフの皆さんの貴重な時間を無駄づかいします。

略称を使う運用もありますが、名称の二重化は業務ロスが増えます。

患者さんが持つイメージを作る


何も知らない患者さんが、その医療機関を知る最初の手がかりが名称です。
また、その医療機関について話す時も、その名称を使って話します。
少しでも良いイメージの名称にする努力は、やる価値があります。

新患の数に影響を与えることも

今どきの病院さがしはインターネットが中心です。
病院を検索した時、少しでも上に出るようにできれば、増患につながるかもしれません。

全国の病院・医院の名前ベスト5

全国の病院・診療所の名前を集計して、多い順に並べると、ベスト5は以下のようになります。
(2018/9/13現在)

1位 田中医院 95件
2位 佐藤医院 92件
3位 中村医院 88件
4位 鈴木医院 87件
5位 渡辺医院 83件

ちなみに名字以外では、「さくらクリニック」が10位・60件として出てきます。

こういった名称の一番の問題は、インターネットで検索したときに見分けがつかないことです。
(ですのでこういう場合、ホームページには(東京都台東区)のように、場所を併記しておくと良いです)

新規開業の時は、こういった競合の多い名称は避けて、独自性のある、できれば全国でひとつしかない名称にすると良いでしょう。

おすすめパターン

クリニック・診療所の名称のおすすめはズバリ、「地名+キーワード+診療科」です。

地名について

地名には、似た名称の中で埋もれないようにする働きがあります。
例えば、「田中医院」は全国にたくさんありますが、「秋葉原田中医院」はひとつもありません。

また、名称だけでその医療機関の場所があるていど想像できますし、患者さんはなんとなく「地元感」を感じ取ってくれるかも知れません。必須項目と言えるでしょう。

どのくらいの広さの地名にするか、例えば「東京」なのか「台東」なのか「秋葉原」なのかは、その医療機関さんが考える診療圏によります。

「キーワード」とは

ここで言うキーワードとは、「ドクターの名字」か「医院の特長を表す短い言葉」です。両方入れるとクドいので、どちらかでしょう。

例えば、「田中」、「さくら」、「こども」のような言葉です。

優位性や優秀性を示す名称は認められない※ので難しいですが、良い言葉を使えれば、さりげなく差別化を図れるでしょう。

ちなみに、差別化するのに旧字・異体字(辺/邊など)を使うのは、患者さんに分かりにくいので、あまりおすすめできません。そういった漢字が含まれる場合、ひらがな・カタカナにした方が不便を減らせます。

※【参考】本庄保健所 – 埼玉県「開設の手引き(無床診療所・無床歯科診療所)」

診療科について

診療科は名称の中に必ず含めるべきでしょう。
ルールについてはこちらが参考になります。

【リンク】診療科名の標榜方法の見直し|社団法人日本医師会

ただ、長過ぎる名称を防ぐために、科目をあまり多くしすぎないようにすべきでしょう。

また、「医院」「クリニック」を使わず診療科目だけにした方が、名称を短くできますし、「馬から落馬」のような重複もなくせます。

基本的なルール

医療機関の名付け方にはルールがあります。

こちらのページの「開設の手引き(無床診療所・無床歯科診療所)」がとてもわかりやすく、参考になります。
【リンク】本庄保健所 – 埼玉県

正式には、こちらのページの「医療広告ガイドライン」が参考になります。
【リンク】医療法における病院等の広告規制について |厚生労働省

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