クリニック・診療所のネーミング

ご参考:こんな名称もあるそうです!
紅の谷に「ナウ歯科」があった…命名した理由を院長に直撃!本家「風の谷」との関係は?|まいどなニュース

ネーミングにこだわる意義

医療機関の名称は、その運営にも影響を与えます。
最高の名前をつけるために悩み続けるのはキリがないですが、ある程度考えて、そつのない名称にしておくのは、クリニックの運営上とても重要です。

長過ぎる名称は悪

電話を取るスタッフさんは、1日に何回も医療機関の名称を名乗ります。
「はい、〇〇クリニックでございます。」
長すぎたり、言いにくい名称をつけると、スタッフの皆さんの貴重な時間を無駄づかいします。

また、長い名称や画数が多い名称だと、手書きするのも大変です。

名称が長い場合、別に略称を使う運用もありますが、名称の二重化はそのためだけの作業が発生し、結果的に業務ロスが増えます。

患者さんの医療機関イメージに影響する

何も知らない患者さんが、その医療機関を知る最初の手がかりが名称です。

また、その医療機関について話す時も、その名称を使って話します。その名称から湧き出すイメージが、話す相手に伝わり、広がっていきます。

少しでも良いイメージの名称にする努力は、やる価値があるでしょう。

新患の数に影響を与えることも

今どきの病院さがしはインターネットが中心です。病院を検索した時、少しでも上に出るようにできれば、増患につながるかもしれません。

ただ、Googleなどの検索結果で上位に表示されるのは容易じゃありません。
例えば「渋谷駅 耳鼻科」と検索しても、上位に出るのは病院検索サイトばかりです。

そんな時、開業したばかりのクリニックでも上位に表示できるのはウェブ広告です。
来院数が安定してくるまで、ウェブ広告を利用するのも良いかもしれません。

全国の病院・医院の名前ベスト5

全国の病院・診療所の名前を集計して、多い順に並べると、ベスト5は以下のようになります。
(2018/9/13現在)

1位 田中医院 95件
2位 佐藤医院 92件
3位 中村医院 88件
4位 鈴木医院 87件
5位 渡辺医院 83件

鈴木さんが1位でないのがちょっと意外ですね。ちなみに名字以外では、「さくらクリニック」が10位に出てきます(60件)。

よくある名称の問題点

こういう名称の一番の問題は、インターネットで検索したときに見分けがつかないことです。自分のクリニックが同名のクリニックに埋もれてしまい、おそらく見つけることはできないでしょう。

検索で見つからない様子

こんな場合のテクニックとしては、ホームページのタイトル表記を 田中医院(東京都台東区) のように、クリニック名+場所にしておくと良いでしょう。また、新規開業の時は、こういった競合の多い名称は避けて、独自性のある、できれば全国でひとつしかない名称にすると良いでしょう。

おすすめパターン

クリニック・診療所の名称のおすすめはズバリ、「地名+キーワード+診療科」です。

地名について

地名には、似た名称の中で埋もれないようにする働きがあります。
例えば、「田中医院」は全国にたくさんありますが、「秋葉原田中医院」はひとつもありません。

また、名称だけでその医療機関の場所が想像つきますし、患者さんはなんとなく「地元感」や「親近感」を感じ取ってくれるかも知れません。

どのくらいの範囲の地名にするか、例えば「東京(都)」なのか「台東(区)」なのか「上野」なのかは、その医療機関さんが考える診療圏に合わせて決めると良いでしょう。

  • 東京たなか内科(範囲:広い)
  • 台東たなか内科
  • 上野たなか内科
  • 不忍池たなか内科(範囲:狭い)

ただし、同じ地名が全国に多くある場合は差別化の役に立たないのでご注意ください。

「キーワード」とは

ここで言うキーワードとは、「ドクターの名字(姓)」か「医院の特長を表す短い言葉」です。
例えば、「田中」、「さくら」、「ファミリー」、「駅前」、「笑顔」のような言葉です。両方入れるとクドく、長くなりがちなので、どちらかひとつで良いでしょう。

優位性や優秀性を示す「最高」「最強」などのような名称は認められない※ので難しいですが、良い言葉を思いつくことができれば、さりげなく差別化を図れます。
実例をあげると、「さわやか」「ふれあい」「まごころ」「おだやか」といった雰囲気系や、診療内容を理解しやすい「おなか」「あしの」などを使ったクリニックがあります。

ちなみに、差別化するのに旧字・異体字(辺/邊など)を使うのは患者さんに分かりにくいので、あまりおすすめできません。お名前や地名にそういった漢字が含まれる場合、ひらがな・カタカナにした方が不便を減らせます。

例えばドクターが「渡邉」さんだったとしたら……

  • 渡邉眼科(本当の名字、難しいかも?)
  • 渡辺眼科(わかりやすいけど、ちょっとモヤモヤ?)
  • わたなべ眼科(間違えようがない)
  • ワタナベ眼科(お好みで)

診療科について

診療科は名称の中に必ず含めるべきでしょう。ルールについてはこちらが参考になります。

ただ、長過ぎる名称を防ぐために、科目をあまり多くしすぎないようにすべきでしょう。
また、「医院」や「クリニック」を使わず、診療科目だけにした方が名称を短くできますし、「馬から落馬」のような重複もなくせます。

こういった表記の違い、どんな印象を受けますか?

  • たなか医院(何科?)
  • たなかクリニック(何科?)
  • たなか内科
  • たなか内科医院(意味の重複?)
  • たなか内科クリニック(長い?)
  • おなか内科(変化球)

基本的なルール

医療機関の名付け方にはルールがあります。

こちらのページの「開設の手引き(無床診療所・無床歯科診療所)」がとてもわかりやすく、参考になります。

正式には、こちらのページの「医療広告ガイドライン」が参考になります。

おまけ:診療科目の表記について

ひふ科

医院名の中でも表記ブレが一番大きいと思われる「ひふ科」について調べてみました。
全国のクリニック名称で使われている表記の集計です。厚生局のデータをもとにしています。

1位 皮膚科 2,049件
2位 皮フ科 1,251件
3位 皮ふ科 662件
4位 スキン 112件
5位 ひふ科 98件
6位 ヒフ科 50件
7位 14件

2020年6月11日現在

「皮膚科」が最も多いという結果になりました。無難とはいえ、手書きの時は大変そうですね。

じび科

こちらも漢字表記が強いですね。

1位 耳鼻咽喉科 4,245件
2位 耳鼻科 196件
3位 耳鼻いんこう科 52件
参考 じび科、じびいんこう科 0件

2020年6月25日現在

病院マップの「イノチズ」を使うと、全国の医療機関について簡単に調べられます。ぜひお使いください。

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