診療所数の変化(首都圏 2013-2017)
最近、クリニックの開業は首都圏に集中してるような気がします。
実際のところどうなのかと思い、調べてみました。
データは全て、ここから取っています。
医療施設調査 | e-Stat 統計で見る日本
開業について
下のグラフは2013(平成25)~2017(平成29)における、5年間の合計です。2017年までというのはちょっと古く感じられるかもしれませんが、最新のデータがそこまででした。すみません。
各年における、一般診療所の「開設」と「再開」を合計しました(5年分の合計)。
東京都よりも、神奈川県の方が開業が多いんですね。
地域別の詳細は下のとおりです。
東京23区がもっとも「開設・再開」が多いようです。
ちなみに、面積あたりの「開設・再開」を見ると下のようになります。
確かに、開業は都市部に集中しているようです。
診療所は増えてるのか?減ってるのか?
5年間の「開設」「再開」だけではなく、「廃止」「休止」を含めてまとめてみましょう(下のグラフ)。
そうすると、ほぼ同じくらいの診療所が閉院している事がわかります。
以上をまとめて、地域ごとに診療所の増減を出すと、下のグラフのようになります(5年分の合計)。
こうして見ると、「開業して診療所が増えている」のは、本当に限られたエリアのようです。
ビジネスの側面から
各地域の人口を診療所数で割って、ひとつの診療所あたりの患者数の参考にしてみましょう。
2017年の人数は下のグラフのようになります。
さすがに23区は競争が激しいことがわかります。
2013年はこうでした(下のグラフ)。
2013年から2017年にかけて、診療所あたりの人口は下図のように変化しました。
少しですが減っている地域がほとんどなので、診療所の経営環境はちょっぴり厳しくなっているのが分かります。
今後は下記のような変化が考えられますが、首都圏に関して言えば、それほど劇的な変化はないように思われます。
- ドクター高齢化、閉院による診療所の減少
- 新規オープンによる診療所の増加
- 高齢化による人口減少
- 流入による人口増加