電子カルテ導入のメリット・デメリット(クリニック)

2018/05/09

概要

大まかに、このように言えるでしょう。

「メリット」= 院内の情報化と効率アップ
「デメリット」= 停電・故障などのリスク

感覚的には例えば、スケジュール管理にスマホのアプリを使うか、紙の手帳を使うか、という違いに似ています。

電子カルテ導入のメリット

1.自動チェック機能がミスを防止・返戻を削減

電子カルテにはほとんどの場合、カルテやレセプト作成のミスを防ぐ「自動チェック機能」が搭載されています。

ミスなく・素早く入力できる入力補助機能があったり、返戻を防ぐ、レセプトチェックの機能があります。縦覧点検・突合点検に対するチェックなど、人手では時間がかかって大変ですが、チェック機能を使えばあっという間です。
正確なカルテ・レセプト作りが素早く、簡単にできる。これは電子カルテの一番のメリットでしょう。

<チェック機能の例>

2.テンプレートで早く・ヌケモレ防止

電子カルテには、カルテの入力項目をテンプレート化できるものがあります。

例えば、疾病や症状ごとにテンプレートを用意しておけば、経過・処方・検査依頼・傷病名といった項目に、ワンタッチで入力できるようになります。
手で入力するのはその患者さん独自の情報だけになるので、カルテ作成の手間をぐっと減らせます。
またテンプレートの活用は、診察時のヌケモレを防ぐ効果もあります。

3.患者さんへの説明が充実

電子カルテには各種医療データベースが搭載されており、患者さんの検査データも蓄積されていきます。
それらを患者さんに見やすく表示させつつ説明すれば、患者さんの病気と治療に対する理解もぐっと深まるでしょう。

<経過のグラフ表示の例>

4.院内の情報を一元管理

電子カルテはPACSや検査システムなどと連携して、画像や検査結果など、患者さんに関するデータを一元管理します。
受付システム・レセコンとも連携することで、ドクターの手元にある電子カルテが、院内の情報管理の中心になります。

各データのデジタル化が進めば紛失の心配がなくなり、探すスピードもアップ、スタッフの無駄な間接作業が削減されます。

5.検査センターとオンライン接続

電子カルテと検査センターを接続することで、検査指示から結果取得までシームレスに行えます。手間がかからず、スピーディーです。

<検査の流れ>
ドクターが電子カルテの画面から検査指示を入力。
 ↓
電子カルテから検査センターへ、オンラインで依頼データを送信。
 ↓
検体を運搬・検査。
 ↓
検査結果を検査センターからオンラインで電子カルテに取り込み。

6.どこでも電子カルテを使える

電子カルテは、ノートパソコンを使って往診や自宅に持ち運ぶ事ができます。

紙カルテを持ち歩いても、過去カルテを見ることしかできませんが、電子カルテの端末を持ち運べば、過去カルテだけでなく、患者さんの各種情報や、院内の情報にアクセスすることもできます。

7.受付・会計がスピードアップ、患者満足度もアップ

電子カルテは検索できるので、患者さんのカルテをサッと表示することが出来ます。カルテ出しに時間がかからず、紙カルテのように搬送・片付けの手間もかかりません
また、カルテが行方不明になることもありません。(重要)

予約受付システムを併用すれば、患者さんの待ち時間がさらに短縮され、待合室や駐車場の混雑防止、院内感染の予防にもつながります。

<こんな予約システムがあります>
Good楽 受付(クリニック):充実タイプ
e-net診察受付:簡易・格安タイプ

8.紹介状などの事務作業がラク

電子カルテには、紹介状や診断書といった、各種書類の作成機能もあります。
文書テンプレートなどを使えば、めんどうな事務作業も手間がかかりません。

さらに院内指示せんなどをテンプレート化し、投薬や注射・処置・検査などの指示内容を印字することもできます。(iPadを使う方法もあります)

9.カルテ棚が不要

紙カルテを保管しなくてすみますから、収納スペースが不要です。地代の高い、首都圏のクリニックには大きなポイントです。

10.文字が読みやすい・検索性が高い

電子カルテの文字はパソコンに入力されていますから、たいへん読みやすいです。(ドクターの書く文字が読めなくて困ったことはありませんか?)
スタッフの皆さんにも喜ばれ、院内の報連相(ホウ・レン・ソウ)もスムーズになるでしょう。

検索もできるので、見たい情報にサッとたどり着けます。

電子カルテ導入のデメリット

1.故障すると診療が難しい

電子化で一番怖いのが故障です。電子カルテはパソコンですから、使用期間が長くなればなるほど故障のリスクが高まります。(ですので、システムは5年をめどに入れ替えをおすすめしています。)

実際には、システム全ての端末(一般的にパソコン2~5台)が一度に故障することはまずないので、故障で完全にお手上げ、という事はほとんど起こりません。

また全面的なシステムダウンを防ぐ、セカンドサーバ、各種バックアップといった補助システムが用意されていることが多いです。

2.停電に弱い

PCに使える無停電装置などもありますが、他の医療機器も一緒に動かすとなると発電機くらいは必要になると考えられます。

停電時に普段と変わらない診療を行うのは、なかなか難しいようです。

3.紙よりも一覧性が低い

電子カルテの画面は、紙カルテに比べるとどうしても一覧性が低く、ページをめくるようにパラパラっと眺めるのが得意ではありません。

代替手段として、過去カルテの一覧表示や、カルテの検索といった機能を使うことになります。

4.患者さんよりも画面を見てしまう

電子カルテをキーボードで使うと、両手を電子カルテの方に向けないといけません。
紙カルテであれば、片手でサラサラっと書きながら、もう少し患者さんの方に向くことができます。

これは電子カルテの置き方や、タブレットを使うなどの工夫で、少し改善できます。

ケースバイケースな点

以下はクリニック様の状況によって変わり、メリットがまさる場合も、デメリットがまさる場合もあると思われます。

1.導入費用 vs 経費削減効果

電子カルテの導入・保守には、どうしてもお金がかかります。リースで月に数万円といったところでしょう。

また逆に、カルテの保管スペースが不要、業務がスピードアップして残業代が減る、といった費用削減効果もあります。

2.使い方の学習コスト

最初に電子カルテの使い方を覚えるのは、ちょっと大変かもしれません。

それを乗り越えてしまえば、紙と手書きよりずっとラクで、作業も素早くこなせるようになるのですが・・・

3.毎日の入力作業

キーボードに不慣れなドクターが、一番心配されるのが日々のカルテ入力です。

キーボード入力をゼロから覚えようとすると大変ですが、ワンタッチ入力や音声入力など、便利な方法がたくさんあります。なにより、キーボードは慣れれば早いですし、手書きより疲れません。

また、医療クラーク(解説:ウィキペディア)に入力をサポートしてもらうという方法もあります。

4.万が一の災害時

地震・土砂崩れなどの災害時、カルテはどうなるでしょうか。
一長一短あるので、判断が分かれるところです。

<紙カルテの場合>
紛失・汚れなどがなければ、災害後でもカルテ内容をすぐ確認できる。
災害がなかった地域への患者情報のパスが容易。
ただし、焼失などによりカルテが完全に失われる恐れがある。

<電子カルテの場合>
電気がないと使えないので、紙カルテに比べて復旧は遅れがち。
(災害地での診療に限って言えば、そもそも電気がなければ診療自体が難しいので、紙カルテ・電子カルテの差は小さくなります。)
クラウドなどのバックアップシステムがあるので、災害時にもデータが失われる心配が少ない。

まとめ

電子カルテのメリット 1.自動チェック機能がミスを防止・返戻を削減
2.テンプレートで早く・ヌケモレ防止
3.患者さんへの説明が充実
4.院内の情報を一元管理
5.検査センターとオンライン接続
6.どこでも電子カルテを使える
7.受付・会計がスピードアップ、患者満足度もアップ
8.紹介状などの事務作業がラク
9.カルテ棚が不要
10.文字が読みやすい・検索性が高い
デメリット 1.故障すると診療が難しい
2.停電に弱い
3.紙よりも一覧性が低い
4.患者さんよりも画面を見てしまう
ケースバイケース 1.導入費用 vs 経費削減効果
2.使い方の学習コスト
3.毎日の入力作業
4.万が一の災害時

以上が一般的な電子カルテ導入にあたってのメリット・デメリットです。導入ご検討の際、参考になれば幸いです。

とはいえ、今どきの新規開業のクリニックさんでは、ほとんどが電子カルテを導入されているようです。私ども中央ビジコムでは、「高いお金を出して電子カルテを導入したのに、どうにも使いづらい!」という事にならないよう、何よりも、丁寧な導入支援とサポートを重視しております。

もし今、Medicom以外の電子カルテをお使いでも、スムーズに乗り換えできるシステムがございますので、ぜひお気軽にご相談ください。

迷ってる方には、あとから電子カルテを追加するという方法もあります

Medicomのレセコン「HRiV」なら、とりあえずレセコンとして使っておいて、後から電子カルテにステップアップすることもできます。

あとから電子カルテにステップアップできるレセコン

【詳細はこちら】

このレセコン「Medicom-HRiV」は、後から「ステップアップソフト」を追加するだけで、レセコン一体型の電子カルテシステム「HRV」に簡単にステップアップすることができます。

ステップアップ時には患者頭書・診療データなどを引き継げますし、過去の医事の処方データをカルテのDo処方として活用することもできます。

ステップアップした後の電子カルテはこちらです。

【詳細はこちら】

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